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昔話

とんと昔の話

阿賀野川「旧下条村」に残る言い伝え、一部を創作し掲載しています。

大すけ小すけ伝説 (おおすけ こすけ でんせつ)

暮れの15日になると、川の神様「大すけ」が家来の「小すけ」を連れて通るので漁は休みである。この風習はつい最近までつづけられていた。
昭和60年ころまで、「現石間地区」では16人ほどで鮭川組合をつくり漁をしていた。暮れの15日になると、河原の「あじゃ小屋」で、鮭をぶつ切りにした鮭鍋(石狩鍋風)をやるのが恒例となっていた。ほろよい機嫌にになると、必ずこの大すけ伝説がでたそうである。

その昔、12月15日と言えば鮭漁の盛りであった。「三太」は親孝行で病気で寝たきりの「おっとう」の代わりに漁をして家計を助けていた。この日は、川の決りで昔から鮭漁は禁止であった。生活の苦しい「三太」は承知で漁に出た。この晩は大変な時化であったが吹き荒れる川面に舟を出し、産卵場(ほりぼ)に着いた。

 さっそく鉤(かぎ)を流すと面白いように鮭が獲れた。欲にかられた「三太」は、あまりの豊漁に舟が沈みそうになるのも忘れ夢中で鉤を流し続けていた。夜も白け、「そろそろ帰るか」と、碇を揚げようとすると、「どっす〜ん」・・・?舟底を突き破りそうな勢いで舟がひっくり返った。

「三太」は一瞬のうちに舟から放り出された。必死に舟にしがみつき顔を上げると、一間半(2m70cm)はあろうかという大鮭が舟底に乗りかかるように睨んでいた。「うわ〜化け物だ」。 必死で岸に向かって泳いだが力尽き、朝もやの川に沈んだ。

 朝、漁仲間が舟を見つけ岸に引き上げると舟底には直径五寸もある鱗が何枚もついていた。「三太」の捜索は三日三晩続けられたが見つからなかった。

この大鱗を見るために河原は大騒ぎになった。「家来を捕られた怒りで呑み込まれたに違いない」いや「嵐の日に抜駆けして漁に出るから罰が当ったのだ。」など、あれこれ噂は広まり、近隣まで伝わった。

これを聞いた少し下流にある分家村の名主は、「これは鮭の神様大すけが、家来を連れて遡る日なのだ」と説いた。

これを聞いた村人は、鮭の神様がお供を従いて通る神聖な日として漁を休み、川と鮭に感謝する日としたのであった。

※近隣でも大すけ伝説があり、その由来は区々だが、自然保護や乱獲などへの戒めが共通点と言えます。

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